Find the hidden rule and complete the matrix — a measure of fluid intelligence.
図形の盤面を埋める課題はパズルのように見えますが、その背後には確かな学問の系譜があります。1936年、イギリスの心理学者ジョン・レイヴンは漸進的行列を考案しました。言語にも学校で習う知識にも依存しないよう作られたテストです。受検者には一部が欠けた盤面が示され、それがどんな規則で組み立てられているかを見抜くよう求められます。
言語に依存しないという性質ゆえに、こうした行列は文化をまたいだ比較の基準となる道具になりました。レイヴンのテストは東京でもナイロビでも同じように機能します。言葉を使う課題ではそうはいきません。
チャールズ・スピアマンの時代から心理学者たちは、さまざまな知的課題の成績が互いに相関することに気づいていました。ひとつをよくこなす人は、たいてい他のものもそれなりにこなします。この共通部分がg因子と名づけられました。行列課題はほとんどどの課題よりも強くgに負荷をかけるため、流動性知能の最も純粋な指標としばしば呼ばれます。
規則は、要素の数が段階的に変わること、図形が同じ角度ずつ回ること、色が入れ替わること、隣り合うマスのあいだで部分が足されたり引かれたりすることなどから成り立ちます。難しい問題では二つ三つの規則が同時に重なり、複数の規則を頭に保てるかどうかが、やさしい水準と難しい水準を分けます。
視線の動きを追う研究から、興味深いことが分かっています。よくできる受検者はまず盤面そのものをじっくり調べ、そのあとで選択肢を見ます。そうでない人は逆に、選択肢を順に当てはめて試します。前者のほうが速く確実であり、意識して身につけることもできます。
行列は言語を必要としませんが、文化からまったく自由なわけではありません。抽象的な図形に見慣れていること自体が、後から身につく素養だからです。こうした図式にあまり触れてこなかった人の成績が低く出るのは、知能が劣るからではなく、形式に慣れていないからです。